園長ブログ

2021-02-09

価値観は変わるが変わらぬものがある~当園の理事長からコロナ禍の子育て中のみなさまへ~

自然に活かされる

もともと東洋思想は「人間(命)は自然の中で生かされているもの」としていました。
これに対し、西欧思想は「自然は地震や風水害をもたらすワイルドな(野蛮な)もの」で、「人間はその自然を克服すべきもの」としていました。
明治以降、日本は近代化の名目のもとで、西欧思想を取り入れてきました。
「人間は猿から分かれて、言葉や文字を発明し、牧畜・農業を身に着け、一八世紀半ばから一九世紀にかけて蒸気機関を発明し、産業革命を成し遂げた。こうして我々は、科学の力によって進歩して来たのだ。」
これが私たちが教わってきた考え方でした。
東京・大阪間を特急が八時間二十分で走っていたのを、新幹線が四時間で走るようになり、今では二時間半まで早めた。さらにリニア新幹線ができると、一時間にするのだと、「人間の進歩」を誇らしく思ってきました。

進歩が人間を亡ぼす?

ところが、これだけ進歩した人類は、戦争をし続け、人類を滅亡に追い込みかねない「原子爆弾」を、地球を焼き尽くすほど持っているのです。
また、快適・便利な発明・進歩によって、私たちが地球上に住めなくなるような「環境破壊」を起こしつつあるのです。
さらに新型コロナウイルスの流行によって、多くの人々は貧困や孤独に襲われています。
学校でも、職場でも、人々との接触を避けるため「オンライン」が導入され、コンピュータ通信によって多くの人たちが新たなストレスに遭遇しています。

乳幼児教育はどうなる?

少し変わった話をし過ぎたかもしれません。でも、人間の歴史はこうした大きな変化を何度も経験しています。
私が就職した一九五八年(昭和三十三年)は大型コンピュータ(真空管式)が導入された年でした。若い人たちは、あまり困らずに対応できました。年配者は困りました。
幼児教育に英才教育と称して、英語教育やコンピュータ教育を導入したところもありましたが、遊びに過ぎませんでした。
大事なのは、一緒に遊び、一緒に笑い、遊び、走り、歌い、感激することなのです。時には怒り、なだめられたりなだめたりすることです。我慢を覚えることです。
その時は分からなくても、色んな話を聞き、体験し、助け、助けられ、様々な体験をすることです。赦し、赦され、一緒に涙を流す体験をすることです。こういう乳幼児体験は、人間としての基礎を作ってくれるのです。
時代がどのように変化しようとも、こういう乳幼児教育により自分で自分の道を選んで、自信をもって歩く人間になれるのだと私は信じています。
岡山の公立高校は男女共用のズボン型、スカート型制服を決めたそうです。男子がスカートを穿く時代が来るかもしれません。でも、スカートを穿いた男の子を、いじめない人になってほしいですね。

認定こども園・愛光幼稚園
理事長・倉光弘己

 

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