園長ブログ

2016-09-30

10月はドラマが生まれます

ベルリン五輪(1936年)にジェシー・オーエンスとルッツ・ロングという二人の陸上選手が出場しました。オーエンスはアメリカの黒人選手で、ロングはドイツの白人選手でした。ベルリン五輪は、ヒットラーが自らの政権を世に知らしめようとしたオリンピックであったと言われています。
黒人オーエンスの出場は快く思われていませんでした。彼の母国アメリカでも同じで、彼が出場する競技はブーイングの嵐だったようです。走り幅跳びの競技中にも嫌がらせがありました。そんな中、ドイツ人選手のロングが動揺して失敗の続くオーエンスに競技のアドバイスと励ましの声をかけたのです。オーエンスは、見事、金メダルをとることができました。その他のトラック競技でも金メダルをとり、４冠を達成しました。ロング選手は、銀メダルでした。その時から、二人の友情が育まれたのです。オリンピックという祭典を通して生まれたドラマです。
１０月！幼稚園でも、オリンピックというほど大きな祭典ではありませんが、運動会や愛光こども祭り、お芋ほり遠足などこども達の心と体の成長が育まれるいろいろな行事を楽しむ機会があります。こども達の泣いたり、笑ったり、ケンカしたり、考えたり、心弾ませるドラマが展開されます。
行事への取り組みは、その日一日だけではありません。特に、幼児クラスのこども達は、前後の日々の過程の中で、主体的に行事へのつながりをもって関わっていきます。自分たちで行事を創り上げていく喜びを感じていきます。そんなお兄ちゃんやお姉ちゃんたちの躍動的な姿を見て乳児クラスのこども達は過ごします。園全体がワクワクドキドキする雰囲気の中で、ゆっくりと毎日の生活を楽しみます。
それぞれの幼稚園生活の中で、こども達はどんなことに心を動かしていくのでしょうか。ひとりひとりのドラマを一緒に見つけて楽しさを味わいましょう～～～♪

園長　多胡淳子