時間(とき)がゆっくり流れていることを思い浮かべてみてください。
雨上がり、子どもが水たまりに入りました。子どもは、水が跳ね返ったり、小さな水の流れができて側にある排水溝に水が流れる様子を見て、目をキラキラ輝かせていました。お母さんは何やら声をかけました。2人は目を合わせ微笑み合っています。その後も、お母さんは、その子どものあそぶ姿を、にこやかに見守っていました。
もうひとり子どもがかけてきました。その子どもが、水たまりに走って行った瞬間!「ダメ!やめて~そんなことしたら服が汚れるでしょう。」と言って、お母さんは、子どもの心もちを止めました。子どもは固まってしまいました。
ある雨の日、二組の親子に出会いました。実際にあったお話です。みなさんならどうしますか?
子どもたちにとって、生活そのものがあそびです。あそびながら様々なことを身に付けていきます。あたりまえの生活の中のほんの小さな一場面、されど、意味のある一場面です。ひとつひとつ大切に積み重ねていきたいものです。その中で、子どもは、自分自身が大切にされていること、考える力や創造力、人とつながる力を自然に身に付けて、生きる力をつけていくことでしょう。
もうすぐ、梅雨の時期に入ります。園生活が子どもたちにとって、お家(うち)の次に安心できる場所として、様々な姿が見られるようになってきました。
子どもを真ん中におくことを、あらためて考えて、環境づくりをしていきたいですね。
園長 多胡淳子