一人の卒園生から「愛光の子どもたちに絵本を買ってあげてください。」と寄付をいただきました。感謝です。くじらクラス対象の絵本は、キラキラ文庫に充実しているけれど、こひつじクラス(0歳~2歳)対象の絵本を欲しいと思っていた時だったので、それに用いさせていただこうと思いました。
小さな子どもたちの絵本を選ぶのは、より丁寧に考えたいと思いました。そこで、ここは絵本の出版社の方に相談することにしました。すると、その方が、目を輝かせ興奮しながら、「先生~~~そうなんですよ!松居直(1)さんたちも、その年代の子どもたちの絵本を制作するのには、何年も悩まれてたんですよ。ぜひ!いい絵本選んであげてください。お手伝いします。」と言ってくださいました。
その数日後、いろいろな資料を持ってきてくださって、なぜ、専門家たちが小さな子どもたちの絵本を作ることに悩まれたのか!を熱く語ってくださいました。
「絵本が子どもの育ちに大きな影響を与えるもので、絵本の言葉をとおして、人と人の心をつなぐものであると考えているんですよ~。松居直さんは『絵本を読んでやることは、絵本の中のことばにいのちをふきこみ、愛を伝えることです。』(2)と言ってます。絵本には、それほどの力があるんですよね~だから、愛着関係をはぐくむ大事な時期の小さな子どもたちへの絵本づくりはすごく悩まれ、時間をかけられていました。」と教えてくださいました。
園生活の中で、10月は心とからだが活動的に動き始める時期です。運動会への取り組みもあり、自分の身体をのびのび動かす気持ちよさを友だちと一緒に感じていくと思います。同時にいい絵本に出会って、心の栄養もたくさん膨らませてあげたいですね。
園長 多胡淳子
参考
※1
松居直:こどもの友社の編集者でもあり児童文学者
※2
松居直著『絵本の森へ』/日本エディタースクール出版より